『 いつかは自分の建築を。』

30代から建築士を目指し、奮闘する日々の記録

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建築の勉強をはじめる前に揃えておきたい〜手書製図編〜

建築学科の学生になると、課題作品の作成のために様々な道具が必要になります。また卒業後、二級建築士一級建築士を受験するとなると現在では手書製図の試験が避けては通れないので、試験で使う道具を体の一部にするためにも、今のうちから自分に合った道具をそろえておくのがいいでしょう。

しかし、実際手書き製図の道具を揃えようと思っても何から買えばいいかわかりませんよね。この記事では、最低限揃えておいた方がいい道具を紹介します。

建築の勉強をはじめる前に揃えておきたいモノ

製図用シャープペンシル(0.3〜0.9)

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手書きで図面を書く場合、鉛筆かシャープペンを使うことになります。製図用のシャープペンは普通に皆さんが使っているものとは異なり、ペン先が細長い形状になっています。これは、定規にシャープペンをあててまっすぐの線を引く場合、ペン先が細くなっていることで線を書こうとしている箇所との誤差をなくすこと、ペン先が長くなっていることで定規の厚みに影響を受けないためです。つまり、手書きで正確な図面を書くためにはこの製図用シャープペンが必須になります。細さは、0.3 , 0.5 , 0.7 , 0.9 のものをそろえておけばよいでしょう。図面に書く線にはそれぞれ意味があります。その意味を、線の太さ・細さによって書き分ける必要があります。慣れてくると 0.5のシャープペン1本で線の太さ・細さを書き分けることができるようになりますが、最初はシャープペンの太さそのものを使い分けて、線を書き分けるのが良いでしょう。線の太さ・細さを書き分けることで、メリハリのついた、いわゆる「きれいな」図面を書くことができます。リンクには製図用シャープペンシルで代表的な「ステッドラー製図用シャープペンシル」の0.5mmのものを載せておきます。

 


ステッドラー シャーペン 製図用 0.5mm シルバー 925 25-05
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製図用消しゴム

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上記の通り、鉛筆かシャープペンで図面を書く場合、当然間違えた箇所を消す為に消しゴムが必要です。消しゴムは普通のもので差し支えないのですが、一応「製図用消しゴム」というものがあります。普通の消しゴムとの違いは、字が消しやすい、消しかすが少なく図面を汚しにくい、などが挙げられます。


ステッドラー 消しゴム マルスプラスチック製図用 526 50

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三角定規(30度、45度の30cm程度)

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三角定規の30度、45度は皆さん学生のときに使われていて馴染みがあると思います。手書き製図では三角定規が必須です。正確に直角の線を引く為です。どのように使うかというと、あとで出てくる『T定規』というものと組み合わせて使うことで、直角な線を引くことが可能になります。馴染みのある15cm程度の三角定規も持っていていいのですが、図面を書くときに頻繁に使うのは30cm程度の大きさのものになるのでそろえておきましょう。


ステッドラー 三角定規 製図 セット マルス 30cm 964 30

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勾配定規

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勾配定規というのはあまり聴き慣れないかもしれませんが、図面上で斜めの線を引くとき、その斜めを正確な角度書く為に必要です。

これもまたT定規とセットで使います。


ステッドラー 定規 勾配定規 マルス 30cm 964 51-12

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三角スケール

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通称「サンスケ」。建築士の実務においても必須アイテムです。建築士の方は常に持ち歩いていると思います。れはスケール(縮尺)を変えて、長さを測るためのものです。※決してサンスケで線をひいてはいけません。傷がつくと使えなくなる可能性があるから。

例えば目の前に1/100の縮尺の図面があります。そこに書いてある1本の線の長さを計測する時、三角スケール上の1/100の面の目盛りで測ることで、実寸でのその線の長さを知ることができます。今度は1/200の図面に1mの線を書きたいとき、三角スケールの1/200の面で1mの長さを測れば、1/200スケールの1mの線を書くことができます。
また実務では、現場で1/100の図面があり、長さを知りたい箇所の寸法が図面上に記載されていない場合、三角スケールの1/100の面を使ってその箇所を測るという場面がたくさん出てきます。
三角スケールの大きさは大、中、小を揃えておくと便利です。
 


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字消し板

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字消し板とは、薄いアルミのプレートに様々な形の穴が空いているものです。図面で消しゴムで消したい箇所があるときに、そのプレートの空いている部分を消したい箇所に重ねて消すことで、他の消したくない部分を消さずに、消したい箇所だけ線を消すことができます。あまり消す作業を繰り返すと、図面が汚くなる可能性があるのですが、間違いは必ずつきものなので持っておいた方がいいでしょう。


ステッドラー字消し板

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円テンプレート

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円テンプレートとは、様々な大きさの円の形が空いたプラスチックのプレートです。空いた部分に沿ってシャープペンを転がすことで正確な円を書くことができます。図面を書く際に円を書く場面はたくさん出てくるので手元においておく必要があります。

円の他に、四角や三角、家具・建具、数字や文字の形に穴が空いたテンプレートもあるので、自分に必要なものを揃えていきましょう。


ステッドラー テンプレート 円 定規 976 01

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製図用ブラシ

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図面を書く際にやってしまいがちなことが、消しゴムのカスを手で払ったり、息で吹き飛ばしたりしてしまうことです。図面に限らず経験はあると思いますが、これは紙が破れたり、汚れたりすることにつながります。そういう時は製図用ブラシではらうようにしましょう。製図用ブラシを使えば図面を傷つけることなく、図面上のゴミをはらうことができます。また鉛筆やシャープペンで製図をすると目には見えないレベルで黒鉛が散らばっています。それが手の側面についたり、知らないうちに図面に広がったりしても図面は汚れます。消しゴムのカスだけでなくこまめに製図用ブラシを使うことで図面を汚れから守ることができます。


ウチダ 製図用ブラシ 大 1-825-0301

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ドラフティングテープ

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ドラフティングテープは図面を製図版等に仮止めする貼って剥がせるテープです。図面は最初に書いた線をベースに水平垂直がずれてはいけません。ずれを防ぐ為に製図版に紙を留めておくときにドラフティングテープを使います。


3M スコッチ マスキングテープ ドラフティングテープ カッター付 紙箱入り 12mm×30m 230-3-12

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T定規と製図版
正確な図面を書くときに必要になるのがT定規と製図版です。勉強机やテーブルの上に直接紙を置いて図面を書くと、目には見えない凹凸があり、うまく線を引けません。凹凸のない真っ平らな製図板を使うことでそれを防ぐことができます。図面は製図板の上で書きましょう。
製図板にセットして使うのがT定規です。製図板の側面にセットして使うことで、製図板上のどの場所でも平行な水平線を書くことができます。また三角定規を組み合わせることで直角な線、勾配定規を使うことで斜めの線を正確に引くことができるのです。


ウチダ T型定規 透明両縁 90cm 1-806-2090

ドラパス ベニヤ製図板 A1 (60cm×90cm) 11022

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平行定規
平行定規は上記のT定規と製図板が一体化したものです。建築士試験に持ち込みも可能で、少し高価なものになりますが、ほとんどの方が平行定規を試験で使っていると思われます。


ステッドラー 平行定規 A2 マルスライナー 960 A2

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以上をそろえておけば、とりあえず建築の勉強は始めることができます。また、建築士の試験まで使い続けることができるので長期的な視点で必要なものを揃えていきましょう。
紹介した道具の中で私が使っているおすすめのモノは別途記事で紹介したいと思います。
 
おわり